今回は、ヘア&メイクアップアーティストとしてご活躍の 田中宥久子さんの本をご紹介します。 以前から、本屋さんに平積みしてある 「田中宥久子の造顔マッサージ」の本が気になっていたのですが、 まず田中さんがどんな方なのか知ってから買ってみようと思いました。 私は、情報を発信している人が、何を大事にしていて、 どんな生き方をしているかということが、とても大切だと感じています。
この「田中宥久子 生きる美学」では、 生き方、美、仕事の仕方、暮らし方、人・家族の関係、生きる美学について、 粋で筋の通った話が展開されていました。
還暦を過ぎていらっしゃるというのに、颯爽と黒のパンツをはきこなす姿、 「シノワズリー」をベースにしたご自宅のインテリア、お気に入りの品々などの写真から 「よけいなものを排除し、本来ある美をみつけだす」という印象を受けます。
シンプルであればあるほど、物事はごまかしがききません。 結婚、出産、離婚、子育て、家族の介護を経験し、 人間として、職人としての在り方が、自信となっているのだと思います。
そして、やはり私が一番興味を持ったのは「美」と「生き方」を、 どうとらえていらっしゃるかということです。 「どう生きているか」が美醜を左右する、 人生をまじめに真剣に生きている人は「オーラが違う」、 などの見解から、本当の「美」とは、 「生き方」と分けることができないものだとお考えでした。
「幸せ」についても述べられています。 田中さんには「幸せ」と「不幸」の定義がないそうです。 定義があると、幸せの定義にはまらないことが不幸となってしまうから。
「川の下流から上流を目指して歩き続けるのが私の生き方(中略) 上流に近づくほどに水もどんどん澄んできているように感じます」 と綴る田中さん。 月日を重ね生きていくことは、「生き方」という技を磨き続けることのようです。 確かに、そのあり方でいれば、希望と喜びを持ち続けることができると思いました。