2007年7月、中谷彰宏さんの仙台講演会に参加しました。その日は地震のために新幹線のダイヤが大幅に乱れていました。新潟で震度6強、仙台では震度3でした。中谷さんは、講演会は予定通り行われるのだろうか、と思ったそうです。それでも「たとえ来てくれた人が一人でも、話そう」と、大宮で仙台に早く着く新幹線に乗り換えて、時間に間に合うように来てくださいました。お疲れの様子はぜんぜんなく、面白くて納得できる話が、次から次へと出てきました。どうしたらそのような精神的な強さと人間的な大きさ、実力を得ることができるのでしょう。 そう思って探した一冊が今回ご紹介する「あなたが『あなた』を超えるとき」です。「どうやったら夢を現実にすることができるのだろうか」、「何とか自分を成長させたい」。そんな私達への55のアドバイスが書かれています。
例として、「リオのカーニバルで踊ってみたい人は、まず近くのダンススクールに行き『すみません、サンバを習いたいたいんですけど』と言えばいい」、と書いてあって、はっとしました。夢へ近づくためには、まず、すぐそばの小さいことから始めてみることが大事なのです。
そして、 小さな日常的なことを「つゆだく」にすることです。 それが自分の秘伝のダシになるのです。 と締めくくられています。 「つゆだく」とは、お料理で「つゆ」がたくさんかかっていることを意味します。確かに、何をどうやって「つゆだく」にしよう、と考えると元気になります。遠くの大きな何かのことばかり考えて何もしないのではなく、まず目の前の小さなことを、魅力溢れる豊かなものにしていくように心がけたいです。
中谷さんの本は、語り口にリズムがあって軽快。さらっと読むだけだと、とても楽しいです。しかし、述べられていることは鋭くて厳しい。それは、中谷さんがそういうふうに本気で生きてきたからだと思います。
講演の後に中谷さんが一人ずつと写真に写っていただくことになりました。でも、中谷さんは、本を790冊ぐらい出して、ミスインターナショナルの審査員もしている方。たとえ物理的に近くに行っても次元が違うのだろうな、という気がしていました。けれど、実際、中谷さんと写真をご一緒したとき、へだてのない深い温かさを感じました。いろいろなことを「超える」ということは、こういうことなのだと感じました。