世の中の人のタイプの分け方に、「ほめることが好きな人とそうではない人」というのがあると思います。私は、自分で前者だと認めています。「あなたは、ほめることを挨拶がわりにしている」と言われたこともありました。ほめことばを使うと、とても楽しく嬉しい気持ちになりませんか?だから本屋さんで「ほめことば練習帳」というタイトルを見たとき、これで毎日がもっと心躍るものになるかも、と思いました。
さて、著者の山下さんがこの本を書いたのは「人と人とのつながりが薄れているともいわれる今、本来の意味でのほめことばが、大切になってきているような気がするのです」 と思ったからだそうです。祝福し、共感し合うというほめ言葉の原点を、もう一度見直してみたかったとのこと。たしかに、ほめるときも、ほめられるときも、同じ何かを共有できたような気持ちになります。この本は「第一歩 感動を伝えるほめ言葉」「第二歩 能力に敬意を表するほめ言葉」「第三歩 潤滑油となるほめ言葉」「第四歩 魅力を引き出すほめ言葉」「第五歩 人生を応援するほめ言葉」「第六歩 幸せになるほめ言葉」と、テーマごとにわかれていて、由来、現在の意味などが、優しい筆致で書かれています。
ほめことばを深く知る素晴らしさは、ほめことばを、より心を込めて使うことができるようになることだと思います。また、もとの意味が現在の意味と多少違っていたりするものもあり興味深かったです。たとえば「幸せ」は、本来は成り行きという意味で使われていたようです。それが、よい成り行きだけを「幸せ」と呼ぶようになったそう。なぜほめことばに入っているかというと、感謝と、周囲の人々を讃える意味合いが含まれていると考えられるから。たしかにそばにいる人に「幸せ!」と言われると嬉しいですよね。
私は、先日、叔母達からプレゼントをもらいました。ちょうどこの本を読んでいるときだったので「嬉しい」気持ちを意識して伝えました。「嬉しい」もほめことばの一つだそうです。そのとき、「気持ちをわかってもらえる幸せ」というのもあるな、と思いました。感動などを表現するほめことばは、人生をより一層、彩り豊かにしてくれるような気がします。私は、講演会などの終了後、講師の方に「素晴らしかったです」とお伝えするのもすごく好きなのです。どちらかというと「言いたくて仕方ない」、というほうが近いかもしれません。その願いが達成できたときの嬉しさ、爽快感はひとしおです。
それにしても、ほめことばは美しく力強い。いつの日か、その憧れの言葉の数々に近づければな、と思います。