Book Cafe
Book Cafeのトップ > 読本屋 ひより堂の本棚
読本屋ひより堂おすすめの一冊

 
おすすめの1冊
『バッテリー』全6巻 あさのあつこ 教育画劇
I:1,470円・II:1,680円・III:1,575円・IV:1,575円・
V:1,575円・VI:1,680円(税込)

物語の楽しみは、ここではないどこか世界の、
自分ではない誰かの生き方を見つめ、
その心の中をのぞけることにあると思っています。
それが極上の物語である場合には、
主人公の心に寄り添い、ともに物語世界を旅し、
その成長を自分のものとすることさえできるのです。

今回は、そんな“物語の楽しみ”を堪能させてくれる
あさのあつこさんの『バッテリー』全6巻をご紹介します。

主人公の原田巧は、
並はずれた速球を投げる天才的なピッチャー。
物語は、中学入学を目前に控えた春休み、
巧が岡山県新田市という地方都市に引っ越し、
その球威にほれこんだ永倉豪という少年と出会い、
バッテリーを組むところから始まります。

二人が出会った早春から、再び春を迎えるまで。
作者は、まっすぐに野球と向き合う少年たちの一年間を、
6巻にわたって丹念に描いています。

……と書くと、よくあるスポ根もの、
もしくは美しい友情物語だと思われそうですが、
「ちがいます!」と言わせていただきます。

何が違うって、まずもって主人公が違うのです。
プライドが高く、野球以外のことには無関心。
自分の才能に絶大的な自信を持っていて、
「子ども」という枠で括られることに苛立ちを覚える13歳。
ひと言で言うなら、傲慢で鼻持ちならない少年です。

そんな孤高の天才が、野球というチームスポーツの中で、
どのように自分を貫いてゆくのか。
抗い、拒み、時に大切なものを傷つけながら、
どのように人間関係を築いてゆくのか。
読み始めると、原田巧から目が離せなくなります。

ひたむきに生きることの美しさと切なさが胸に迫る、
深くて熱い物語――。
子どもはもちろん、大人にもぜひ読んでいただきたい、
春、はじまりの季節にふさわしい名作です。

※『バッテリー』は現在、文庫版が角川文庫から
発売されています(5巻まで)。
最終巻(6巻)は、4月5日発売予定です。
※角川文庫版 I:514円・II:552円・III:514円・IV:476円・V:476円(税込)

■『バッテリー』全6巻 あさのあつこ
■教育画劇
■I:1,470円・II:1,680円・III:1,575円・IV:1,575円・V:1,575円・VI:1,680円(税込)
 
このカフェの本棚
『ひゃくはち』早見和真著
『DIVE!! 1・2・3・4』森絵都著
『ハリー・ポッターと死の秘宝 上・下』J.K.ローリング作・松岡佑子訳
『幻狼神異記 1・2・3』横山充男著
『錦』宮尾登美子著
『赤めだか』立川談春著
『菜種晴れ』山本一力著
『すーちゃん』『結婚しなくていいですか。すーちゃんの明日』益田ミリ著
『猫の帰還』ロバート・ウェストール著 坂崎麻子訳
『そのぬくもりはきえない』岩瀬成子著
『仏果を得ず』三浦しをん著
『大阪ハムレット@A』森下裕美著
『ハートランド物語1〜5』ローレン・ブルック著
『ワタシは最高にツイている』小林聡美著
『クロニクル 千古の闇1・2・3』ミシェル・ペイヴァー著
『バレエダンサー上・下』ルーマ・ゴッデン著
『天山の巫女ソニン 一 黄金の燕』
『天山の巫女ソニン 二 海の孔雀』菅野雪虫著
『ぼくらは小さな逃亡者』アレックス・シアラー
『コンビニたそがれ堂〜街かどの魔法の時間〜』村山早紀
『風が強く吹いている』三浦しをん
『バッテリー』あさのあつこ
『獣の奏者I闘蛇篇』
『獣の奏者II王獣篇』上橋菜穂子
『ロッキーへの手紙』武田修
『きみの友だち』重松清
『ロズウェルなんか知らない』篠田節子
『シンジケート』穂村弘
『一瞬の風になれ 1 イチニツイテ』佐藤多佳子
『風神秘抄』荻原規子
▲ページの先頭へ