ギンビスの『アスパラガス』というお菓子をご存知ですか?
棒状の堅焼きビスケットにうっすらと塩味がついているだけの
たいへんシンプルなお菓子なのですが、
これが食べはじめるとやめられないんです。
今回ご紹介する『ハートランド物語』の面白さは、
まさにこのギンビスの『アスパラガス』並み!
読み始めたらやめられない、“あとをひく”面白さです。
主人公は、幼い頃から馬に親しみ、馬を愛するエイミー。
エイミーは、傷ついた馬を癒す天才的な能力を持つ母とともに、
厩舎ハートランドでたくさんの馬を救ってきました。
ところが15歳の誕生日を前に、
事故でその大切な母を亡くしてしまいます。
幼い頃に父親が行方不明となっていたエイミーは、
それからの人生を姉のルーと祖父のジャック、
ハートランドに関わる人々と
ここに預けられた馬たちに支えられながら歩くことになります。
『ハートランド物語』の魅力はいくつもありますが、
何より魅力的なのは、心に傷を負った馬たちを癒す方法です。
エミリーの母親は、従来の獣医学にハーブやアロマセラピー、
運動などの代替療法を組み合わせ、
馬と根気よく心を通じ合わせることで癒していました。
エミリーも、もちろん母のやり方を受け継ぎます。
たとえば、餓死寸前だったシュガーフットという馬には、
食欲を刺激するニガヨモギや、消化を助けるガーリックパウダー、
ビタミンたっぷりのバラの実を刻んだものを与えます。
さらに「心のケア」が必要だと気づくと、
植物のエッセンスを使うフラワー療法とアロマオイルを試すのです。
エイミーが駆使するハーブやレメディ、アロマの知識は、
私たちの普段の生活にも生かせそうです。
もうひとつの魅力は、各巻に登場する“キー・ホース”の存在です。
毎回過酷な運命を背負った馬が登場し、この馬を中心に物語が展開します。
肉体的・精神的にダメージを負った彼らをどんな方法で癒すのか、
それによってエイミー自身がどのように成長するのか、目が離せません。
さらに、エイミーと姉との衝突、ハートランドの経営の危機、
心のよりどころとなっていた馬との別れ、友情や恋……などなど。
エイミーを取り巻く人間模様も、毎回ドラマチックに描かれます。
『ハートランド物語』シリーズはすでに5巻まで出ていますが、
ワクワクしたり、ドキドキしたり、時に涙を流したりしながら、
あっという間に読み終えてしまうこと間違いなし!
読みはじめらたらやめられない、次から次へと手がのびる、
“あとをひく”面白さを、ぜひご体験ください。