あなたは 世界に一人しかいない。
世界じゅうに、あなたとおなじ人間は、いない。
今までずっと、何千年も、あなたとおなじ人間は いなかった。
これからもずっと、あなたとおなじ人間は 生まれない。
だから あなたは、とても 大切な人間だ。
あなたのからだは あなたのもの。
あなたの気持も あなたのもの。
・・・私たちは、誰かにこんなふうに言われたことがあるでしょうか?
職場で、学校で、塾で、
上司や親や友達や兄弟から
周りと比べられ「お前の代わりはいくらでもいる」と言われたり、
「お前なんかいなければよかったのに」などと言われたことはないでしょうか。
そういう言葉によって、私たちはどれだけ傷つき、自信を奪われ、不安や恐怖をいだき、檻に閉じ込められてきたことでしょう。
日本だけでなく、多くの国で、いじめをうけたり、大人からバカにされたり、なぐられたり、いやなものを見せられたり差別されたりして、つらい苦しい思いをしている子どもがたくさんいます。
この本は、ひとりでも多くの子どもたちが、自分の安心・自信・自由の権利を守るための具体的、実践的な方法を身につけてほしい、という思いで書かれました。
人はみな、生まれながらに奪われてはならない大切な権利を持っています。寝ること、食べること、住むこと。安心して、自信を持って、自由に生きること。これらはすべての人間に保証されなければならない基本的人権のはずなのに、時として子どもたちは、そして大人たちも、この権利がおびやかされたり、奪われたり、はじめから持っていなかったかのように思わされたりしていないでしょうか。
安心・自信・自由と言われても、自分にそんな権利あるんだろうか?って思いませんか?
この本は、子どもたちに向けて書かれた絵本の部分の後ろに
- あなただったらどうする?
- この本を読んでくれたあなたへ
- おとなのあなたへ
と続いていて、親子でワークやロールプレイができるようになっています。
“もし、バスの中でとなりにすわった人が、きみにさわってきたら・・・・・・・・きみならどうする?”
“もし、大好きな友だちから「あたしの友達だってことを証明するために〇〇さんのくつをかくしなさいよ」といわれたら・・・・・あなたならどうする?”
“もし、自分より強い人につかまれて、こわいことをされそうになったら・・・・・きみならどうする?”
これらの問いに、すらすらと答えが出てきますか?あなたはどうしますか?
大人だってちょっと言葉につまってしまいそうですよね。
でも「嫌なときはいやって言っていいんだよ」「ちょっとでもおかしいとかこわいと思ったら走って逃げていいんだよ」「わるいひみつやこわいひみつは心の中にしまっていてはだめ。聞いてくれる人に話していいんだよ」ってことが保証されていたらどうでしょう?常日頃から話題にしていたり、練習をしていたら?安心して自信を持って行動できそうですか?
いまどきの子ども(おとなも!)は、自分の気持にふたをして我慢したり、他者にうまく表現できなかったりするために、誤解を生んだり、どこかでそれが爆発してしまっているように感じられます。
どんなに苦しいこと、こわいことがあっても、それをはねのけて生きる力を、
子どもたちは誰でも持っています。でもその力が発揮されるためには、まわりの大人や友達の力が必要―と著者は言います。
子どもたちがつらいとき、困ったとき、共感をもってその気もちを受け止め、今度そういうことが起きたら、子どもは何ができるか、大人は何ができるか、いっしょに考えてあげられるためには、常日頃からのコミュニケーションや子どもの立場に立って考える視点が必要ですよね。
私は、子どもたちがが思いを打ち明けてくれるような大人の一人になれているだろうか?
自分に問い返すとはなはだ自信がないのですが、しっかり話を聞いて、いっしょに真剣に考え、打ち明けてくれた気持に寄り添うことが出来るよう、私自身もしっかり学んでいかねば!と思った1冊でした。