読み進めるうち、何度も涙があふれてきて
すっかり目も鼻の下も真っ赤になってしまった私ですが、
2008年最初のオススメ本にぴったり!と思って選んだ本です
難病と闘っていた女の子が
大手術をしたあと年賀状に書いた言葉
「たったひとつの命だから」
力強く筆で書かれたその言葉に
大きく心を揺さぶられた詩人は
「たったひとつの命だから」・・・自分ならこの後にどんな言葉をつなげるだろう?
たったひとつのこの命を、自分は、どう生きてきたのだろう?
そして、これからどう生きていこうとしているのだろう?
と考えます。
おりしも自身が秋に心不全で倒れ
“自らの死”をはじめて直視したせいかも、と書いていますが
何度も何度も問いかけてくる
「たったひとつの命」
この言葉に自分なりに続く言葉、つなげる言葉をつづってみたのだそうです。
そして、じゃあ他の人だったらどんな言葉をつなげるだろう?
と、詩人は主婦や高校生らと
「たったひとつの命だから」に続く言葉を集め始めるのです。
その活動「ワンライフプロジェクト」が地元のコミュニティFMで紹介され、
一人ひとりのメッセージが読み上げられると、
心を動かされた幅広い世代のリスナーから反響があり、
連鎖的に次々とメッセージが届くようになったのだそうです。
妊娠3カ月・7ヶ月でお腹の赤ちゃんを失ってしまったママ、
いじめを受け自殺まで考えたけれど友の一言で立ち直った中学生、
婚約者を事故で失った女性、
一流校に入ったのに希望を見失い、
この放送を聞いて医大を受験しなおした大学生、
8年間ひきこもった娘さんのことを語る父親・・・
たった ひとつの命は 一人のものではない
たったひとつの命だから
だれかに 必要とされて
存在していることを 忘れないで
たったひとつの命は ひとつずつだけれど
みんなのもの
それぞれが等身大の言葉で自らの体験をつづったメッセージは、
けっしてうまい文章ではないけれど、
本音で真剣に書かれていて、
読み手である私たちの心を揺り動かさずにはおれません。
「辛い経験や、ずっとしまってきた心の傷など、
それまでふたをしてずっとしまってきた思いが、
他の人のメッセージに触発されて言葉となって溢れ出すとき、
心の奥に何かが起こり、
悲しみを乗り越えていく力が自然にわいてくるのではないでしょうか」
FMでパーソナリティをされた岩坂浩子さんはこう書かれています。
命を絶った親友のことが忘れられずその気持ちを綴った人、
万引きしてゴメンナサイという13歳の女の子、
なかなか好きになれなかった二人目のお父さんへの思いをつづった嫁入り前の女性・・・
いろんな立場・年齢の人が
ラジオから流れる深いメッセージに響きあい呼応し
枠を超えて自らもメッセージを寄せています。
それらを集めて文集をつくろう!
ということで2006年12月には
52篇の言葉を集めた自主制作の文集が発行されました。
この文集が元になって2007年4月に出版されたのが本書です。
「たったひとつの命だから 2」が出たのは2007年10月。
波紋のように広がり続ける言葉の波は
この先「たったひとつの命だから 3」を生み出すかもしれません。
うすくて、小さなかわいらしい本なのです。
どうか、手にとってパラパラと眺めてみてください。
あなたの大切な人に贈りたくなるかも。