“緑は楽しみたいけど、虫はきらい!”“無農薬がいいけど虫食い野菜はいや!”
家庭菜園やガーデニング好きにもそんな方は多いのでは?
この本の著者、曳地ガーデンサービスの曳地トシさんもまさにそんな一人でした。
もともと庭仕事には縁のなかったトシさんですが、
パートナーとなった義治さんは無農薬の植木屋さん。
農薬を使わない庭はいろんな生命が豊かに息づき、鳥もくれば虫もやってきます。
はじめは虫と目を合わせることもできず、さわることもできず、
アリを見ていると気持ち悪くなるという状態だったトシさん。
ハチに刺されたりチャドクガのかゆさに卒倒しそうになったり・・・・。
でも無農薬で植木屋を続けるためには
「敵」である虫たちのことを知らべたり観察するしかなく、
そうしているうちに虫のおもしろさに魅了され、
本書を執筆するまでになったのだそうです。
私も仙台から山里の小さな集落に移り住んだとき
虫の多さには辟易しました。
でもそのバリエーションの豊かさと色艶やかさには感動することしきりで
クモにしてもトンボにしても
仙台では見られなかったような大型のものやカラフルなもの、
ちょこまか動くものやかわいいもの、無気味なものと多様でした。
斑紋や形状は美しくさえあり、その存在は不思議で、見ていて飽きないのです。
(でも毛虫とか基本的には苦手です)
庭の虫たちはどんなところに発生するの?
ほうっておいていい虫と気をつけたほうがいい虫がある?
何が好物?
毒があるの?
殺虫剤を使わないで駆除できるの?
冬はどうしているの?
などなど疑問はつきませんが、豊富なカラー写真とともに本書は
それらの疑問に庭仕事の実体験にもとづいて答えてくれます。
にっくき敵!のことが多いはずの虫たちなのに
なんだかかわいらしく写っているので、おそれずにページを開いてみて!
たとえば不快害虫の筆頭にあげられてしまうダンゴムシ。
実は人間に危害を加えることはなく、腐った葉や枯れた葉を食べて分解し
土を豊かにしてくれるのだとか。
しかも名前には「ムシ」とついているけどエビやカニの仲間で
「節足動物門甲殻網等脚目」という長ったらしい名前に分類されるのだそうです。
市販の農薬に頼らないで、台所にある食材やせっけん、などでオーガニックスプレー(自然農薬)をつくることも提案しており、数種類のつくりかたレシピも掲載されており、
それらを使った対処法なども紹介されています。
コンパニオンプラン(共生植物)をとりいれるなども試してみたいところ。
ナチュラルなオーガニックガーデンやキッチンハーブの庭を目指す人には
ぜひ手にとってもらいたい1冊です。
もちろん、この夏休み子供といっしょに本書を見ながら
虫の観察をしてみるのも面白いと思います。
私の庭にはいてほしくない!と思ってた虫が
実は庭の重要な立役者だったことに気づいたり、
新たな発見があること間違いなし!です。
もっと知りたい人は同じ著者の
「オーガニックガーデンブック」や「無農薬で庭づくり」を合わせて読んでみてください。
どちらもオススメです。