mama's life

vol.016 子どもに関わる仕事に「たどりついた」

いわさき ちえこ さん 46歳
仙台市泉区在住

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「子どものアトリエ」を主宰するいわさきさんは、子どもたちが描く絵や工作作品から心理を読み解くチャイルドアートインストラクターとして活動中。

そんな素敵な資格をお持ちなのに、実は…子どもに関わる職業に憧れがあったわけではないそうです。「結果的にここにたどりついた、そんな感じかもしれませんね」とのこと。

小学生の二人の娘さんとの関係を「子どものことには正解がないですから」と話す姿は気負わずとても自然体。二児の母、会社員、保育士、チャイルドアートインストラクターとしてのすべての経験が重なり合ったバランスの良い考え方のお話に引き込まれます。

一般的に社会で言われている“子どもを預けて会社で働く不安や大変さ”について伺った際、「保育士だったから、抵抗感はまったくありませんでした」ときっぱりと語る姿には、家庭と保育園との信頼関係を感じました。経歴の背景すべてに「好きなことや疑問に思ったことを極めて学ぶ姿勢」がしっかりと貫かれた、素敵なお話を伺えました。

Q. チャイルドアートインストラクターのやりがいとは?

日々の中でおもしろいと思うのは、お子さんの描いた絵を見ながらお母さん方と話をするのですが、「やっぱりうちの子そうですか?」と日頃の「あれ?」という違和感・サインに気付いてもらえた時かしら。

子どもの様子と作品から感じ取れることがぴたりとはまった時、日頃の確認になるんですよね。お母さんたちが日々感じていることと重なるので「やっぱり」という言葉が出ますね。もちろん実はその先の対応が難しいのですが…。

対応の仕方に“答えは1つではない”という考えがあるので、お母さん方と一緒に悩みます(笑)。わたしはインストラクターではありますが、色々な子どもの心理を勉強してきてようやく「少しは分かってきた」という感じです。その学びを通して、我が子のこともある程度分かってきましたね。一通り我が子の成長を体験したら、分かることも増えると思います。

Q. これまでのお仕事は子どもに関わる仕事中心ですか?

秋田の出身で、短大を出てから仙台市の保育所で保育士をしていました。その頃は20歳くらいですから分からないことだらけで辞めたいと思うことも多くて…。仕事を嫌だ嫌だと思っていましたが、2年目にペアを組んだ先生から学んだと思います。10歳くらい上の女性で本当に勉強家で!分からないことは自分で勉強していけばいいんだと気付きをもらいました。子どもの発達は年齢ごとに異なるんだということもこの時期に深く学んだと思います。

それからは毎日わくわく楽しい保育士生活だったのですが、あるとき、高校時代からの夢だったインテリアコーディネーターの学校に通い出しました。その当時、ようやく『インテリアコーディネーター』という資格が認知され、仕事になるということを知ったので、保育士とインテリアの専門学校(夜間)の二足のわらじで頑張りましたね。卒業して有資格になってからは転職して会社員になり、内装を担当して働きました。その後結婚し、出産を経験しました。

Q. 仕事と子育ての両立は大変だったのでは?

娘が二人いますが、二人とも出産10日前にやっと産休をとったくらい当時の仕事はハードで…。出産後も生後3ヶ月になってすぐに保育園に預けて職場復帰しました。自分が保育士をやっていたので、保育園は何をしてくれるかが分かるので抵抗感はまったくありませんでした(3ヶ月になるのを待たず、もっと早く預けても不安はなかったかも!)。職場と自宅と保育園の距離を考えて、電話をかけまくって保育園を探しました(笑)。当時は土日も預かってくれるところが市内に3ヶ所しかなくて、『土日にも預かってくれる』『自宅と職場から近い』『預かり時間に自由度がある』その3つを軸にしました。やはり保育園に支えてもらわないと正社員は働けないですよね。娘は二人とも同じ保育園にお世話になりました。

出産前の仕事環境は、23時まで残業は当たり前で休みも返上して働いていましたから、その同じ仕事量を出産後には夕方6時半までに終らせなくてはいけなくなったのが大変でした。でも当時、1年更新の契約社員でしたので、「出産してから戻ってくる」という価値観はありえない状況でした。そんな中でも「戻ってきていいからね」と言ってもらえたので、辞めるという発想は生まれなかったですね。辞めたくなかったから代休や有給を貯めて、出産時期に充てたりもしました。

Q. そんな生活の中、いつ「チャイルドアート」に出会うのですか?

上の子があるとき絵を描いていて、パパとママと赤ちゃんの顔だったのですが、それを描いた上から真っ黒のクレヨンで塗りつぶしていくようになって。それも絵を描く度に毎回それをやるものですから、「何?どうしたの?」と疑問に思って。そこから、子どもの絵に興味を持ちました。大人用の色彩心理は仙台にも学べるところはあったのですが、子供用の講座は東京や大阪にしかなかったので、通って学ぶことにしました。

そして今から5年前くらいに、上の子が小学校へあがるのを機にわたしも主人も仕事を辞めて新しいスタイルで働きはじめることにしたんです。その切り替えの間はニュージーランドに9ヶ月住んだのですが、仙台に帰ってきてからは、今のように専門学校の講師をさせていただいたり、市民センターで講座を開いたりして、この道に入っていったんです。

Q. 子育ての中で大切にしていることは?

保育士は発達段階に合わせて、自立するように(ひとりでできるように)指導しますが、自分の子となるとまた違いますね。保育園ではできるのに家に帰ると甘えが出て「できなーい」と言ったり、できるのにわざとやらなかったり…。

最近お母さんたちに「うちの子はこうなんですけど…」と悩み相談を受けることがあるのですが、それを聞くと「ああ、みんなこうやって悩んでいるんだな」と逆に励みになって、私の方が気持ちが楽になったりします。ひとりで悶々と悩まない、それが大事なんだとアトリエをやっていて気付きました。

あとは、子どもが「やりたい」と言うことに対して、可能な限り「ダメ」を言わないようにしています。もちろん、ダメなことに対して「絶対ダメ!」ということもあるし、たまに代案を出して融通を利かせることもありますが。

Q. 今後の目標を教えてください。

ちょうど色彩心理の勉強をし始めた頃、虐待で亡くなった子のニュースを見たんです。亡くなる直前の絵にはSOSが込められていて…。もしその子の近くに絵を読み解ける人がいたら救えたのではないか、という思いがありました。うちのアトリエに通っている子は深刻な悩みがあるわけではなく、表現の教室として利用してくれていますが、いずれは障害のある子や言葉では表現できない子などの心に近づくことができたらと思います。事件への協力とまではいかなくとも、救うお手伝いができればいいなと。

そして、子どもの気持ちを再確認したいお母さんたちを対象に教室なども開催したいですね。

Mama's Profile

職種
チャイルドアートインストラクター(アトリエ主宰:週1回)
専門学校講師
ワークスタイル
フリーランス
子供
長女(11歳・小5)、次女(9歳・小3)
子育て支援者
【社員の頃】保育園と夫の母(具合が悪いとき)
【最近】子どもたち自身、ご近所
育児分担
仕事などで不在にする時はご主人
家事分担
育児に同じ
子供との時間の
過ごし方
【昔】読み聞かせ
【最近】休みの日に家族ででかけるくらいで、平日は習い事が忙しいので送り迎えを中心に

mama's life アンケート

1. 子育てをしている、これからする女性にメッセージを
子どもが大きくなってから気付いたのですが、児童センターって活用できる場所ですよね!
フルタイムで忙しく会社員をしている頃は、そんな情報さえも知らなかったので。
子どもと遊びに行ける場所があるということをまずは知る、そこからはじめて欲しいですね。
あと、日本にも取り入れて欲しいのがニュージーランドの保育システム「プレイセンター」です。生まれたてから4歳くらいまでの子が集まって、保母さんと一緒に親たちが交代で係をする協働運営なのですが、ママたちの情報交換にもなるのでそういう国をあげてのシステムはとても良いと思いました。
2. チャイルドアートインストラクターとして一言
最近感じるのは、「自由にやっていいよ」と言うと、できない子が多いんです。
ハサミやペンの使い方ひとつをみても、親が必要以上に指導してしまって、窮屈感を感じていて表現を自由にできない子がいますね。正しくなくてもいいので、好きなようにやってみる。そこで子どもは楽しさを感じ、伸びていけると思います。それができているか、お子さんを見つめてみてください。

スケジュール

AM  
3:30 起床(目標)
4:00 コーヒーを飲んで自分の時間
昨日の振り返りや今日の予定の確認
専門学校の準備
アトリエの子どもたちのカルテをつける
6:00 朝食の準備
7:00 家族起床
朝食
7:40 子どもたち小学校へ
8:00 家事など
晩御飯の準備
PM  
12:00 昼食
14:30 子どもたち帰宅
おやつ
15:30 アトリエに子どもたちがくる
17:30 お母さん方、お迎え
アトリエでのことをフィードバック(お話)
19:00 夕食
20:00 入浴
21:30 子どもたちと一緒に就寝
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アトリエの子どもたちの作品
共同作業は珍しいのですが、今年の6月に3人の子が夢中になって作った作品。何のテーマも与えずに自由に表現するのは意外と難しいもの。様々な画材を用意して月に2回作品を作ってもらっています。
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ひとりずつのカルテ
お母さんたちに家での様子などを書き込んでもらい、アトリエでの色使いなどを毎月記録しています。日付も入れて様子もメモしておくと傾向が出たり気持ちが見えることも。
 
 
バックナンバー
vol.016
子どもに関わる仕事に「たどりついた」
vol.015
出産を機に好きなことが仕事に
vol.014
3人のママ+正社員
vol.013
ママ+カラーセラピスト+事務
vol.012
mama+jobの資格選びと活かし方
vol.011
mama+jobの選択肢1 〜資格をとって働く〜
野菜ソムリエの資格が導いた新しい仕事への道
vol.010
子どもの保育を考える4/そのほかの保育サービス
vol.009
“パート”というmama+jobで生き方探し
vol.008
子どもの保育を考える3/幼稚園にサポートしてもらう保育
vol.007
幼稚園を選択し、子どもの生活優先のmama+job
vol.006
子どもの保育を考える2/保育所にサポートしてもらう保育
vol.005
我が家の保育所体験レポート
vol.004
子どもの保育を考える1/祖父母にサポートしてもらう保育
vol.003
実家で育児援助してもらうmama+job
vol.002
育児女性の再就職支援事業が東北でもスタート
vol.001
再就職して感じていること
遠藤佳子さん
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