『子どもの保育を考える』第3回は『幼稚園』。幼稚園って仕事しながら利用しづらいイメージがありませんか? 近年は夕方までの“預かり保育”を実施している幼稚園が多く、フルタイムで働きながらでも預けることが可能です。保育所とどこが違うのかを見て来ました。

保育所は保育に欠ける(※)乳幼児を保育する『福祉施設』であるのに対し、幼稚園は保育に欠けない幼児を保育・教育する『教育施設』であるという基本的な役割の違いがあります。幼稚園は就労の有無などを問う規定はなく、近年は任意で“預かり保育”が実施されていて夕方までの保育が可能な園が増えているため、保育に欠ける家庭も幼稚園を利用しやすくなっています。
※保育に欠ける=仕事に従事しているなどの理由があり、かつ同居の親族などがその子供の保育が出来ないこと
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仙台市では仙台市幼稚園園則で詳細が定められているが、市内の公立幼稚園は仙台市立東二番丁幼稚園(青葉区中央)、仙台市立秋保幼稚園、仙台市立馬場幼稚園(太白区秋保町)の3件のみ。
9月に仙台市の市政だよりに募集要項が掲載され、10月から各幼稚園で入園案内、願書受付などが行われる。
学校教育法で「都道府県知事の所管に属する」と定められ、都道府県の審議会から認定を受けた施設が私立幼稚園として運営している。
募集、入園手続きも各園で行われ、願書の配付、入園案内などはおおむね9月から、願書の受付はおおむね11月から。仙台市の場合は一定所得以下の場合、保育料の減免を受けられる『幼稚園就園奨励費』という制度もある。
仙台市の公立幼稚園、私立幼稚園ともに詳しくは各施設へ問合せを。
宮城県私立幼稚園連合会に加盟している幼稚園とその概要は
http://www.miyashiyo.or.jp/で、仙台市内の幼稚園の概要は『仙台市子育てふれあいプラザのびすく』HPの“子育てマップリンク”
http://www.nobisuku-sendai.jp/map/index.shtmlでも閲覧できる。

仙台市の場合、公立が3箇所のみということもあり、幼稚園探しといえば“私立”というのがポピュラー。そこでそれぞれの個性が光る私立幼稚園の中から、自然環境を生かした保育をしている太白区の『やまびこ幼稚園』を取材してきました。
● 豊かな自然の中でダイナミックな遊びを楽しむ

間もなく願書の受付時期。幼稚園or保育所で迷っているmamaも多いのでは? 園長先生に聞いたこと、私が感じたことを元に違いをまとめてみました。
「幼稚園は基本的に半日の保育。保育所は丸一日の保育。家庭で過ごす時間に差があるというのが大きな違いではないでしょうか。」家庭外で過ごす時間が多くなってしまう保育所は、親も任せきりになりがち。保育所側も家庭での育児をフォローする役割が大きくなってしまいます。お互いがそれぞれの役割をきちんと果たせる関係になることが難しい、と園長先生。
家庭の延長ではなく、あくまで家庭外での社会への第一歩を踏み出す場であり、園と家庭の役割を明確にしたいというのが園長先生の思いのようでした。
私立の幼稚園は施設が充実していることが多いのも特徴のひとつ。独自の運営であること、施設維持のために家庭から料金を集めていることなどで、メンテナンスやグレードアップが保育所より容易にできます。
実際やまびこ幼稚園の門をくぐり、そのスケールにビックリ。私立幼稚園はここまでできるものかと感心しました。『教育施設』なので、文字を覚えたりお絵書きやお遊戯をしっかり学べたり‥。習い事に近いような多彩な設定保育がある幼稚園も多くあり、認可保育所より特徴がある認可外保育園よりもさらに個性的。ハード面の工夫は、保育所よりも充実しています。
やまびこ幼稚園でも働くママのために預かり保育を実施しています。中には「遊び場がない」など仕事以外の理由で利用している家庭もあるそう。私が取材した日は夏休み中だったので、丸一日預かりの子達の貸切状態。皆のびのび水遊びを楽しんでいました。早朝の預かりも実施していて、料金も予想より安く、気軽に利用しやすい印象。
大海さんの娘さん(年中)の場合、夏期休業中の持ち物は水着(毎日水遊びをする)、弁当、水筒、連絡帳、夏帽子、名札、お昼寝用のバスタオル。弁当を用意する以外は保育所と大きな違いはないよう。普段は18時までのお迎えが夏休みは17時になるそうですが、難しい場合は18時まで対応してくれます。
「午前中も“預り”になってしまう夏休みは、子どもにとっては少し辛いよう」と大海さん。保育所に通う我が家の子ども達は、夏休みなどなくいつも通り毎日登園していますが、夏の間は午前中で帰る子がいるらしく「お給食の前におむかえきて」なんて言われるようになりました。
幼稚園の預かり保育も保育所でも生活には大きな違いはなく、子どもの寂しい思いも同じ。その思いをきちんと受け止めてあげることが家庭の役割なのでしょう。
*取材者より
「子どもに伝わる愛情をかけてあげて欲しい。これを一番伝えたい」と園長先生。親の価値観や都合の押し付けではなく、子どもの個性に合わせて根気良く付き合ってあげることが大切と話して下さいました。園長先生の子育てに対する熱意が感じられ、幼稚園の様子がよく分かる取材でした。やはり保育所同様にまず見学に行って園長先生とお話してみるのが良いかもしれません。
幼稚園でそれぞれに実施している未就園児向け親子教室に入会してみるという家庭も多いようです。他にも先輩ママから情報を集めたりとじっくり検討したいものですね。
「親にメッセージを伝えることをあきらめてしまう子どももいるんですよ」という園長先生の言葉も印象的でした。幼稚園も保育所も家庭の役割は同じ。施設の違い以上に親のかかわりが大切なのだと改めて感じました。 |
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やまびこ幼稚園名物『35mジャンボ滑り台』。充実した遊具で子ども達は積極的に身体を動かします

保育所でも立派な遊具は増えています。基本的に認可保育所の設備はシンプル。子ども達はそれなりに工夫して楽しんでいます

第3の施設として設けるものではなく、保育所、幼稚園それぞれにない機能を付加することによって認定を受ける制度。
・保育所も保護者が就労していない子どもの受け入れを可能にし、教育機能を付加。
・幼稚園は従来の4時間に加えて預かる時間を長時間にする保育所機能を付加。
‥など、基準をクリアした施設について実施されるものです。
詳しくは宮城県保健福祉部子育て支援室tel.022-211-2529まで。 |