東北日和について
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ちょうど30歳を迎えたばかりの氏家さん。
「20代半ばまでは、自分のやりたいことがみつからなくて、見つけなきゃと焦っていました」
それが28歳になると、30歳がはっきりと見えてきた。いい状態で30歳を迎えるために、何ができるかを考えると、30歳がリミットではなく、もっと先まで見ることができるようになってきた。やりたいことは見つかっていないけれど、それでもOK。いまできることを一生懸命にしようという気持ちになった。
20代の卒業旅行として、イタリア7泊8日の旅に高校時代の友人4人と出かけた。それまで、「1週間休むなんてことは無理」と思い込んでいたけれど、行けるようにしようと思えば、なんとかなるもの。できるだけ安く、めいっぱい見てまわるいままでの旅のスタイルも、ちょっとお金がかかってもいいホテル、ちょっと高くてもおいしいもの、と変わってきた。「節目の年は、モチベーションを高めるいい機会」という氏家さん。オンとオフのバランス、自分の高め方など、なんとなくペースがつかめてきた。
なにごとも自分で考え、判断していく氏家さん。人もそうあるのが普通と思っていた。本人にがんばる気持ちがなければ仕方がない、と。でも、「その考えが正しいわけではない」と気づいたのは、社外のコーチング講習を受け始めてから。「本人の意識を高める手伝いはできる」と思えるようになってきた。
講師の先生はソフトな口調でゆっくりと話し、しっかりと人の話を聞く。自然に会話をふり、一緒に考える感覚にさせてくれる。
「もしかして今まで自分が話すことで、周りの意見が出ないようにしていなかったか」と振り返れるようにもなった。自分とは違った考え方を理解して、相手を尊重することも理解できるようになった。
「頭では理解できても、まだそういう境地にはなっていませんが」笑いながら、自分に足りないと思うこともさらけだす氏家さん。
外部の講習会で社外の人と接したことも、勉強になった。ごく普通の人に見えていた受講生から、ハッとする言葉が出る。それは知識ではなく、実感から出たもの。言葉の重みが、まったく違っていた。
「自分はなんてちっぽけなんだろう」
ずっと同じ会社にいて、狭い世界にいて、理論で頭でっかちになっている。そう思った。
「このまま年を重ねても、あんなふうに重みのある言葉が言えるだろうか」
それまで、正しいと思えていた価値観が少し揺らいだ。
もしかしたら価値観が変わるかも。そんな期待感もあって、今はコーチングをしっかり学びたいと思っている。
「やりたいことはまだ見つかっていなくて、仕事の延長でもいいし、別のことでもいいし。一生かけてやりたいことが見つかればいい。見つからなくても自分を高めたいという意識は持ち続けたい」
いまは、やりたいことを見つけるための準備期間。まずはコーチングを学び、社内での講習に役立て、自分の人間性を高めるために生かす。その中で、また見えてきたものに取り組む。やりたいことが見つかるまでは、臨機応変に軽やかに動いていくつもりでいる。
その活動エリアは、仙台。ほかの地域で暮らしたことはない。
「井の中の蛙で、外に出たらわかることもあったかなと思いはするけど、今からも出ないでしょうね」
どうして?と聞くと、「仙台の青葉通りのまぶしい新緑とか、定禅寺通りのケヤキ並木とか、勾当台公園とか、身近にあるきれいな景色が好きだから」という。氏家さんのイメージでは、仙台はグリーン、東北は水色、東京はグレーなのだそう。
そんな緑に包まれる仙台で、秋になれば会社の人たちと“いも煮会”をする。いも煮とは大鍋に豚汁などをつくって、大勢でわいわい食べるアウトドアクッキング。こんなときはグループ店の調理人が腕をふるう。氏家さんがプロデュースして、黒毛和牛のステーキなど高級食材を揃えたこともあった。
「最近ようやく気づいたんです。周りの人に支えられているなって。職場の人にも、家族にも、友人にも。家に帰れば食事ができていて、休みになれば友人とたわいない話で盛り上がったり、仕事の話に共感したり」
居心地がいい場所と時間。氏家さんにとって欠かせないものがあるから、仙台でずっと働く気持ちは変わらない。
氏家佳子さん Ujiie Yoshiko
1976年生まれ。
家族構成/父、母、兄、弟、ミニチュアダックス
1998年 東北学院大学法学部卒業
1998年 (株)エンタツに入社
営業本部に配属され、部長をサポート
2000年 営業促進担当
2004年 営業推進部マネージャー
2006年 販売促進・教育担当マネージャーとして販売促進業務に加え社員教育も行う
きらきらしたブルーシェルの文字盤がかわいい時計。いつも針は5分進めている。氏家さんの“5分前行動”は、ここから始まっている。
サービスレベルのチェックや社内報『エン・タメ』の編集業務に使っている自分のデジカメ。旅行用に買い、いまは会社専用に。
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株式会社エンタツ
1951年設立。
社員30名(うち女性10名)とアルバイト200名。
「安全で豊かな生活を提案し、自らも心豊かな人生を楽しむ」ことを理念に、仙台駅前のTSUTAYAやPRONTOをはじめ、飲食、不動産の賃貸、駐車場経営などを展開する。
vol.023
サロン「TRESOR (トレゾワ)」代表 清水香里さん
vol.022
Kimono Magic HORONIC BOSS 佐藤宏美さん
vol.021
仙建工業株式会社 渡邉尚美さん
vol.020
いわて蔵ビール 企画・醸造担当 星 直美さん
vol.019
株式会社ミツカン ドライ事業カンパニー仙台支店 栄養士 久田智子さん
vol.018
とも子助産院 代表助産師 伊藤朋子さん
vol.017
活動写真弁士・ナレーター 桜井麻美さん
vol.016
Zelkova.K 川崎けやきさん
vol.015
株式会社デュナミス リサーチ&コンサルティング・人事労務担当
岩澤仁子さん
vol.014
株式会社インテリジェント・コスモス研究機構
細川麻里さん
vol.013
un plus+
舛田裕子さん
vol.012
Little Frasco
大澤史佳さん
vol.011
社会保険労務士
門田陽子さん
vol.010
NPO法人エコメディア・ファンデーション
小野妙子さん
vol.009
ヒューレックス株式会社
金山由佳さん
vol.008
株式会社 紀生
取締役 守末睦美さん
vol.007
株式会社ベネッセコーポレーション
千葉智子さん
vol.006
東北電力宮城支店
大内淳子さん
vol.005
YUKINE DESIGN WORKS
雪音りえさん
vol.004
有限会社アライブ・ワン
代表取締役 後藤美香さん
vol.003
株式会社エンタツ
氏家佳子さん
vol.002
株式会社 プロジェクト地域活性
中居るみ子さん
vol.001
株式会社セレクティー
佐藤美紀子さん
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